2026/09/05
胸部には心臓と肺というとても重要な2つの臓器が存在します。胸の痛みは、それらの臓器のどちらからも生じることがあります。頻度が高い代表的な疾患を以下に記載させていただきます。
心臓では、動脈硬化により心臓の組織・細胞に血液を送る血管(冠動脈)が細くなり、心臓の筋肉に充分に血液が行きわたらなくなることで生じる「狭心症」による痛みがあります。「狭心症」は、多くの場合、動いた時にみぞおちの上あたりから左肩に広がる圧迫感のような痛みとして自覚されます。動くのをやめて、しばらく安静にすると自然と症状が治まることが通常です。このような痛みが次第にごく軽く動いただけで出現したり、痛みを以前より頻繁に感じるようになったり、安静にしていても痛みが出現し始めるようになるのは「心筋梗塞」の前兆である可能性が高く、早急に対応する必要があります。
肺では、肺炎により肺の深部にある痛覚が鋭敏な胸膜という部位で炎症が生じる「胸膜炎」や、肺を包む膜である前述の胸膜に小さな穴があいてしまうことで生じる「気胸」という疾患が比較的頻度が高くみられます。いずれも適切な処置を行わずに自然に回復することはまれですが、その一方で、早期に診断され適切な治療が行われれば完治するものでもあります。
痛みの原因が心臓、肺のどちらであっても、大事なことは、痛みの種類やどのような時に痛みが始まるか、現在も痛みがあるかなどを、内科・循環器内科・呼吸器内科の専門的な知識を背景として詳細にご病状を問診により把握することが基本となります。そのうえで、血液検査や心電図、エコー検査、CT検査などの必要な検査によって迅速に診断を行い、治療へとつなげます。当院には胸部の痛みの診察に長けた医師が多くおります。気になる症状を感じられた際は是非ご相談ください。